徒然なるままに読書

書評から日々の考え事まで綴ります

2015-01-01から1年間の記事一覧

凶暴な純愛 映画『LEON』

レオン 完全版 [DVD] 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2013/04/19 メディア: DVD クリック: 31回 この商品を含むブログ (17件) を見る あらすじ 「ニキータ」のリュック・ベッソンが初めてアメリカで製作したバイオレンス・アクション。ニューヨークを舞…

ナショナリズムを理解するために 書評『新・現代思想講義 ナショナリズムは悪なのか』

新・現代思想講義 ナショナリズムは悪なのか (NHK出版新書 361) 作者: 萱野稔人 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2011/10/06 メディア: 新書 購入: 6人 クリック: 137回 この商品を含むブログ (32件) を見る あらすじ 今、なぜナショナリズムを考察する…

安全保障を巡る議論のなかで 書評『安全保障とは何か』

安全保障とは何か (シリーズ 日本の安全保障 第1巻) 作者: 遠藤誠治,遠藤乾 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/10/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る あらすじ いま、なぜ日本の安全保障を問わなくてはならないのか。これまでの…

バラマキは正しい経済政策である 書評『ベーシック・インカム - 国家は貧困問題を解決できるか』

ベーシック・インカム - 国家は貧困問題を解決できるか (中公新書) 作者: 原田泰 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/02/24 メディア: 新書 この商品を含むブログ (6件) を見る あらすじ 単純に考えてみよう。お金がない人を助けるにはお金を配れば…

全体主義克服のために 書評『ハンナ・アレント』

ハンナ・アレント (講談社学術文庫) 作者: 川崎修 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/05/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (9件) を見る あらすじ 二十世紀思想の十字路と呼ばれたアレント。全体主義を近代精神の所産として位置づけた彼女は、帰…

ブログの目的 考え事「ブログの目的」

目次 1 このブログの目的 ①書評 ②映画

ルソーの思想 書評『世界の名著〈第30〉ルソー』

世界の名著〈第30〉ルソー (1966年)学問・芸術論 人間不平等起源論 社会契約論 エミール 作者: ジャン・ジャック・ルソー,平岡昇 出版社/メーカー: 中央公論社 発売日: 1966 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 1回 この商品を含むブログを見る どんな本…

資本主義は生き残れるか? 書評『資本主義の預言者たち ニュー・ノーマルの時代へ』

資本主義の預言者たち ニュー・ノーマルの時代へ (角川新書) 作者: 中野剛志 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川マガジンズ 発売日: 2015/02/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る あらすじ 資本主義は崩壊するのか、生き残れるのか。ケインズ、…

思考停止しないために 書評『ハンナ・アーレント』

ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書) 作者: 矢野久美子 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2014/03/24 メディア: 新書 この商品を含むブログ (28件) を見る あらすじ 『全体主義の起原』『人間の条件』などで知られる政…

イスラーム国とはなにか? 書評『イスラーム国の衝撃』

あらすじ 著:池内 恵 既存の国境を越えて活動し、住民から徴税し、「国家樹立」をも宣言した「イスラーム国」―なぜ不気味なのか?どこが新しいのか?組織原理、根本思想、資金源、メディア戦略、誕生の背景から、その実態を明らかにする。

監視社会の真実 映画『善き人のためのソナタ』

あらすじ 1984年、東西冷戦下のベルリン。壁の向こうで、何が起こっていたのか?反体制を取り締まる国家保安局""シュタージ""絶対的な権力の下で、プライベートは存在しない。ようやく明かされた""監視国家""の真実。

国家とはなにか? 書評『国家の社会学』

あらすじ 著:佐藤 成基 国家とはどういう集団で、どういった機能をもち、社会や経済、政治、私たちの生活とどういう関係にあるのか。「国家とは何か」という基本的な疑問からナショナリズム・社会福祉・グローバル化といった現代的な課題までをレクチャーす…

国家を揺るがした大事件 書評『天皇と東大〈2〉激突する右翼と左翼』

あらすじ 著:立花 隆 国家主義の台頭と左翼への圧力――明治は去り、日本は右傾化の道をひたすらに歩み始める。大正デモクラシーから血盟団事件へ、歴史の転回点で東大が果たした役割とは。

ギャンブルの先に見たものは 映画『ハスラー』

あらすじ ギャンブルの世界に生きる男たちの息詰まる死闘と、全編の3分の2に渡る白熱のプール・シーンを、流麗なジャズのメロディにのせて描く迫真のドラマ。抜群の才能を持ち、若くして名をあげたハスラー、エディがシカゴ一の勝負師ミネソタとの宿命の対決…

戦争を支える補給 書評『補給戦―何が勝敗を決定するのか』

あらすじ 著:マーチン・ファン クレフェルト ナポレオン戦争から第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦に至るまでの代表的な戦闘を「補給」という観点から徹底的に分析。補給の計画、実施、戦闘への影響を、弾薬、食糧等の具体的な数値と計算に基づいて説…

なぜ日本は闘わなければならなかったのか? 書評『日米開戦の真実 大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く』

あらすじ 著:佐藤 優 真珠湾攻撃直後のNHKラジオでの連続講演をもとに、一九四二年一月に出版された大川周明著の『米英東亜侵略史』は、アメリカの対日政策の分析において、客観的および実証的なものだった。なぜ日本は対米英戦争に踏み切ったのか。アメリ…

国家とは? 書評『国家論―日本社会をどう強化するか』

あらすじ 著:佐藤 優 国家とどう付き合っていくべきか。9・11以降に顕著になった、国家の暴走にどう対抗するか。聖書からマルクス、宇野弘蔵から柄谷行人まで、古今東西の知を援用し、官僚の論理の本質や、国家が社会へ介入する様相を鋭く読み解く。市場原…

東大生はバカになったか 書評『東大生はバカになったか』

あらすじ 著:立花 隆 文部省の「ゆとり教育」が生んだ高等教育の崩壊状況を徹底検証。その根本原因たる日本の教育制度の欠陥を、文部省の歴史、東大の歴史に求めながら、日本を知的亡国の淵からいかにして救うか、その処方箋を探る。さらに現代における教養…

東大を通じて見る近現代史 書評『天皇と東大〈1〉大日本帝国の誕生』

あらすじ 著:立花 隆日本近現代史の最大の役者は天皇であり、その中心舞台は東大だった―。長い長い鎖国の時代が終わり、日本という近代国家はどのように誕生し、どのように現代へとつながるのか。明治十年に設立され、国家運営の人材を供給しつづけた東大と…

ベンサムの思想とは? 書評『ベンサム―功利主義入門』

あらすじ 著:フィリップ・スコフィールド 現代のさまざまな分野に、実践・理論の両面で大きな影響を及ぼしているジェレミー・ベンサム(1748‐1832)。本書は、彼の厖大な草稿類を整理・校訂するベンサム・プロジェクトを牽引し、新著作集の編集主幹をつとめる…