徒然なるままに読書

書評から日々の考え事まで綴ります

2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

中国の弱みに石を打て 書評『中国の大問題』

あらすじ 著:丹羽 宇一郎 世界一の貿易額、世界第2位のGDPをかさに着て、中国が驕りを見せはじめた。その態度は、もはや日本なしでもやっていけると言わんばかりである。経済的に勢いづいているのは確かだが、その内実は数々の難問に直面している。拡大する…

なぜ高学歴の人物が深い知性を感じさせないのか? 書評『知性を磨く 「スーパージェネラリスト」の時代』

あらすじ 著:田坂 広志 なぜ、高学歴の人物が、深い知性を感じさせないのか?目の前の現実を変革する「知の力」=「知性」を磨くための田坂流知性論。

書評『老子 (講談社学術文庫)』

あらすじ 著:金谷 治 『老子』は、『論語』とならぶ中国の代表的な古典である。その思想は、人間はその背後に広がる自然世界の万物のなかの一つであるという自然思想の立場をつらぬくことにある。したがって老子は、人間の知識と欲望が作りあげた文化や文明…

映画『思い出のマーニー』

あらすじ 監督:米林 宏昌 心を閉ざした少女杏奈は、ぜんそくの療養を目的に親戚が生活している海沿いの村にやって来た。そんなある日、彼女の前に誰もいない屋敷の青い窓に閉じ込められた、きれいなブロンドの少女マーニーが姿を見せる。その出会い以来、杏…

書評『方法序説』

あらすじ 著:デカルト すべての人が真理を見いだすための方法を求めて、思索を重ねたデカルト(1596‐1650)。「われ思う、ゆえにわれあり」は、その彼がいっさいの外的権威を否定して到達した、思想の独立宣言である。近代精神の確立を告げ、今日の学問の基本…

書評『論語 増補版 (講談社学術文庫)』

あらすじ 著:加持 伸行 人間とは何か。溟濛の時代にあって、人はいかに生くべきか。現代と交響する至高の古典に、われわれは親しみ、学んできた。だが、さらに多くの宝石のように美しいことばが、人知れず眠っている―。儒教学の第一人者が『論語』の本質を…

書評『タテ社会の人間関係』

あらすじ 著:中根 千枝 1960年代に発表させて以来半世紀近く、時代の変化にかかわらず、日本の基本構造はいまも変わりません。先輩と後輩、上司と部下、会社やサークルなど、あらゆる組織でのウチとソトの感覚。これが、あるときは悪さをすることもあれば、…

書評『生きるのも死ぬのもイヤなきみへ』

あらすじ 著:中島 義道 自意識を持て余す東大生、自分の容貌を嫌悪するOL、働くことが嫌いなフリーター、5年間引きこもり中の男…。「どうせ死んでしまうのだから、何をしても虚しい」彼らの心の叫びは“正しい”。しかしその真実は、善良で鈍感な日本社会から…

書評『悲しき熱帯〈2〉』

著:レヴィ=ストロース 熱帯のフィールドワークに主に描かれている。文明化されていない野蛮と見て非合理的と判断しがちであるが一度目線を変えてみると非合理的だと思った慣習にも合理的な面がある。文明・非文明に関わらずある程度の合理性が人間社会の中…

書評『政治の起源 下 人類以前からフランス革命まで』

あらすじ 著:フランシス・フクヤマ 自由民主主義が機能し、政治に秩序が生まれるためには、「国家」「法の支配」「政府の説明責任」この3制度のバランスが鍵を握る。

書評『転換期の日本へ―「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か』

あらすじ 著:ジョン・W・ダワー ガバン・マコーマック 領土紛争、沖縄と基地、憲法改正、集団的自衛権、核・原発、歴史認識問題など、未解決の課題が山積する中、東アジア情勢は一層その緊迫度を増している。日本の選択はどこにあるのか。これまでと同様に…