徒然なるままに読書

書評から日々の考え事まで綴ります

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ナショナリズムとはなにか 書評『ナショナリズム入門』

あらすじ 著:植村 和秀 人々はなぜナショナリズムにこだわるのか? 日本と中国、ドイツ、ユーゴスラヴィアなどのヨーロッパ世界、南北アメリカなど、世界の様々な地域の多様なナショナリズムの構造を分析し、21世紀世界の最大の問題であるナショナリズム…

次の10年をいかに過ごすか 書評『続・100年予測』

あらすじ 著:ジョージ・フリードマン 「影のCIA」の異名をもつ情報機関ストラトフォーを率いる著者は、 ベストセラー『100年予測』でクリミア危機を的中させ話題沸騰! 本書はその続篇となる。 金融危機以降、国家間のパワーバランスは劇的に変化したか? ア…

闘争は義務である 書評『権利のための闘争』

あらすじ 著:イェーリング 自己の権利が蹂躙されるならば、その権利の目的物が侵されるだけではなく己れの人格までも脅かされるのである。権利のために闘うことは自身のみならず国家・社会に対する義務であり、ひいては法の生成・発展に貢献するのだ。

古文化に関する深い洞察 書評『古寺巡礼』

あらすじ 大正七年の五月、二十代の和辻は唐招提寺・薬師寺・法隆寺・中宮寺など奈良付近の寺々に遊び、その印象を情熱をこめて書きとめた。鋭く繊細な直観、自由な想像力の飛翔、東西両文化にわたる該博な知識が一体となった美の世界がここにはある。

もし生涯に『ウェルテル』が自分のために書かれたと感じるような時期がないなら,その人は不幸だ 書評『若きウェルテルの悩み』

あらすじ 著:ゲーテ 親友のいいなずけロッテに対するウェルテルのひたむきな愛とその破局を描いたこの書簡体小説には、ゲーテ(1749‐1832)が味わった若き日の情感と陶酔、不安と絶望が類いまれな抒情の言葉をもって吐露されている。晩年、詩人は「もし生涯に…