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徒然なるままに読書

書評から日々の考え事まで綴ります

アフリカの奥地で目にしたものは 書評『闇の奥』

書評
あらすじ    著:コンラッド
アフリカ奥地の貿易会社主張所にやってきた船乗りマーロウが耳にしたのは、最奥部の出張所を預かる腕利きの象牙採取人クルツの噂だった。折しも音信を絶ったクルツの救出に向かうマーロウ一行の前に、死と闇の恐怖を秘めた原始の大密林がおおいかぶさる。

 どんな本か?

 アフリカの最奥部へと旅する冒険小説の面もありつつも、アフリカの未開人を酷使しときにその存在に恐怖する人間の闇を描いた作品。大陸の「奥」と心の「奥」にある闇がタイトルにかかっているのか。

感想

 マーロウはひょんなことからクルツの噂を耳にし実際に会おうとする。そのために数か月かけ河を下り、途中で未開人の襲撃を受けながらも無事に対面することになる。クルツの声を聴き魂を揺さぶられたかのように思いなぜそうまでして会いたいのかなど考えもせず次第に心酔していく。クルツと話していくうちに大陸で白人が黒人を酷使し搾取していることに何の違和感も覚えない現状に気づいていく。クルツの理想、大陸に進出するときにも光を照らさなくてはならないという道徳理念と合わさりクルツの死後彼と同じ生活を営もうとすら考えに至る。読んでいてニーチェの「深淵を覗き込むとき、深淵もまたお前を覗き込む」という言葉を思い出した。クルツに思いをはせることで思想的にも感化されていく。一体化していく。

 

 

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