徒然なるままに読書

書評から日々の考え事まで綴ります

書評『ファウスト 第二部』

あらすじ    著:ゲーテ
グレートヘンの悲劇からたち直ったファウストは次に美を追求することで生の意義を把握しようとして果たさず、最後に人類のため社会のための創造的活動によってはじめて自己の救済にあずかる…。

 

  第一部は世界のあらゆる享楽を求めグレートヘンの悲劇で幕を閉じた。第二部前半でファウストは美の追求に生の意義を求め、後半では人の役に立つ事業を興すことで救済され贖罪の女神として再びグレートヘンに出会う。かくして悪魔メフィストーフェレスの目論みは外れその魂を奪うことはできなかった。

 一部と同様に二部でも様々な妖怪や神話的人物が登場する。またかつての助手だったワーグナーが一分野の権威となっており、遂にホムンクルスが肉体を持たないままでも霊力を発揮しファウストと共に古典の聖地へと旅立つ。どうやらホムンクルスは霊長類の頂点に立ち神の恩寵を受ける人間が性交によらずして誕生できることを示すためのものらしい。場面が古典期、神聖ローマ帝国、再び現代と二転三転しついていくだけでも大変で、解説を読んで初めて分かったことも何点かあり再読しなければならない。

 

関連

書評『ファウスト 第一部』 - 徒然なるままに読書

<iframe src="http://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=microx-22&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=ss_til&asins=4003240634" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>