徒然なるままに読書

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書評『クラウドからAIへ アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場』

あらすじ   著:小林 雅一
しゃべるスマホ、自動運転車、ビッグデータの解析―。共通するキーテクノロジーは、AI=人工知能。人間が機械に合わせる時代から、機械が人間に合わせる時代への移行は、ビジネスにどのようなインパクトを与えるのか?クラウド以上の変化を生む、AIの未来を読み解く。

 

  AIと聞くと思い出すのは「2001年宇宙の旅」のHALでしょうか。AIを作るうえで大きく3つの派に分かれます。文法・論理に着目する派、統計・確率を重視する派、大脳の働きを模倣し再現する派です。なかでも技術革新、ビッグデータの波に乗り統計・確率を重視する派が発展を続けています。そして現在大きな期待を寄せられているのが統計・確率を重視する派、大脳の働きを模倣し再現する派の複合です。統計によって答えを出すことと低次のものから高次の概念を習得することを両立するAIが目標となっています。なぜなら統計・確率を用いると人間の思考様式と異なり、大脳の模倣ではどのような思考プロセスを経たのかが外部からは分からないという欠点があるからです。両者の併用である程度外部からでも思考プロセスを追跡できるようにすることを目指しています。

 第四章ではAIにまつわる問題を考察しています。特にAIが人間の雇用を奪うのではないかという問題です。実際に工場などでは機械が単純作業をし、それまで人間の仕事だったものを行っています。アメリカでは弁護士事務所でも活用され始め、さらに人間の雇用を奪っています。本来は人間には危険な炭鉱の採掘といった仕事を請け負ってもらうために機械が作られましたが、現在では危険から人間を遠ざけるよりもコストダウンの一環として導入されています。

 

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