徒然なるままに読書

書評から日々の考え事まで綴ります

2014-12-01から1日間の記事一覧

全体主義の変遷を辿る 書評『全体主義』

あらすじ 著:エンツォ・トラヴェルゾ ファシズム、ナチズム、スターリニズムを、一括りに“全体主義”と呼ぶことは、いったい何を隠蔽することになるのだろうか。二十世紀の論争史を繙きながら、玉虫色に姿を変える“全体主義”の概念と、その背景、そして知識…

ナショナリズムは近代の産物である 書評『民族とナショナリズム』

あらすじ 著:アーネスト・ゲルナー 「近代世界の形成と再形成とに果たした力は明白でありながら、それに取りつかれていない人間には依然として他人事で理解不可能なままにとどまっているナショナリズム」、その本質は何か、この難問に、英国哲学界の巨人ゲ…